粒子径分布測定の基礎知識
粒子径分布の測定原理
粒子の集合体である粉体の粒子径分布を測定する方法には、さまざまな方法があります。これらの方法は、粒子の大きさや形状、分布の幅、サンプリングの容易さなどによって適切に選択することが重要です。粒子の性質や目的に応じた測定方法を用いることで、精度の高いデータが得られます。
測定方法~湿式と乾式
粒子径分布の測定方法には、サンプルを液体に分散させる「湿式」と、サンプルをそのまま測定する「乾式」があります。それぞれにメリット・デメリットがありますが、サンプルの性質や目的に応じて適切な測定方法を選択することが重要です。
粒子径範囲とは
粉体中の粒子の大きさのばらつきを表す粒子径は、粉体の特性や品質に影響します。測定できる粒子径分布の範囲は測定方法によって異なり、ミリメートル、マイクロメートル、ナノメートル、サブミクロンなどの単位を用いて表されます。
形状評価の重要性
粒子形状は粒子径と同様に、製品の品質や特性に影響するのが粒子の形状です。粒子の形状評価は円形度、アスペクト比、包絡度などのパラメータが用いられます。粒子形状の測定に適しているのは「動的画像解析法(DIA)」です。
測定物質とサンプリングの注意点
粒子径分布を測定するには、固体、液体、気体のサンプルを適切に分散させ、溶媒や濃度、温度などを調整することが必要であるほか、粉砕や乾燥などの前処理も重要です。測定方法にあった適切なサンプリングが、正確な分析結果を得るためのポイントです。
測定データの見方
粒子径分布の測定データを表すのは、ヒストグラムや累積分布です。代表径として平均径やメディアン径、モード径などがあり、分布幅としてD10やD90などが用いられます。これらの値は粒子の特徴を表す指標となりますが、粒子径の基準や計算方法によって異なる値になることもあります。
産業や研究への活用
粒子径分布測定は化学、食品、材料などの分野で、反応や品質、性能、食感などの評価に用いられます。具体的にはパソコンなどの電子機器やオフィス関連機器のほか、自動車部品や化粧品など身近にある製品の品質維持に重要な役割を果たしています。
製品の選び方
粒子径分布測定装置を選ぶ際には、コストはもちろんのこと使用用途や操作性、サポート体制などの要素を考慮する必要があります。これらの要素と自社の業務内容にあった適切な装置を選ぶことで、粒子径分布の測定を効果的に行うことができます。
ふるい分け試験との違い
ふるい分け試験とは、粒子の大きさによって物質を分類する伝統的な方法で、多くの産業で広く採用されています。ふるい分け試験の実施方法、メリット、および種類について詳しく述べており、さらに粒子径の測定と分析においてふるい分け試験と比較されることが多い動的画像解析との違いを解説しています。
粒子分布とは?
粒子分布とは、粒子径ごとの存在比を示した分布で、粒子の大きさを横軸、頻度・存在比率を縦軸にとったヒストグラムが粒度分布グラフとなります。シャープ粒度分布は均一な粒径分布、ブロード粒度分布はばらつきが大きいことを示し、モード径やメディアン径、分布幅などが重要な指標です。
粒子径測定における粒子径の求め方
粒子径は、真球の場合は直径で計測でき、非球形の場合は三軸径や球相当径など複数の基準を使用して定義します。画像解析法は、静的画像解析や動的画像解析を用いて、非球形粒子の最長・最短の直径や投影面積などを解析し、正確に粒子径を測定します。
粒子表面積測定について
粉体の特性に関連するものとして、粒子の大きさなどのほかに「比表面積(単位質量あたりの表面積)」などがあります。比表面積は、粉体や製品の特性・品質などを表す重要なデータです。
比表面積を測定する方法には、非常に低い温度にさらされた場合に周りのガス分子を引きつける性質を利用した「ガス吸着法」のほか、流体の透過率と粉体の粒径の相関を利用する「透過法」などがあります。
微粒子径の測定方法について
微粒子径の測定方法にはさまざまなものがあり、例えば「LD(レーザ回折散乱法)」「DLS(動的光散乱法)」「DIA(動的画像解析法)」があります。測定方法を選択する際には、各測定方法の特徴について知っておくことが重要なポイントとなります。こちらの記事では、上記に挙げた3種類の方法について解説し、それぞれの方法における計測事例を紹介しています。

















